おい!頼むから、若い芽を摘んでくれるなよ

Spotifyではじめて"ビッケブランカ"を聞いた。

ビッケブランカ / 『Slave of Love』(official music video) - YouTube

ワクワクしたし、気持ちいいメロディーラインだと思った。

 

でも聞いていて嫌な予感がした。

これは、、、昨今の風潮からして恰好の餌食になりそうだな、と。

 

調べると、やはりそういう意見がはびこっている。

 

でもさ、音楽なんてみんな誰かが作った音楽を聞いて、影響されて育つじゃない。

好きなアーティストがいて、その人のアルバムを擦り切れるほどきいて、歌詞を覚えて、歌う癖を真似して。

好きなアーティストを調べていくと、音楽のジャンルに気づき、同ジャンルの別アーティストを好きになって、気づけばそのジャンルにのめり込んでいって、、、みたいなさ。

 

好きな音楽にインスパイアされて、自分の音楽を成形していくものじゃない。

 

DREAMS COME TRUEの中村さんのインタビュー記事で印象的な箇所がある。

中村 うん、しかも今の時代になると1960年代も70年代も圧縮されちゃって、誰がオリジナルかわからなくなるときがあるんだよね。だから「決戦は金曜日」も俺はEarth, Wind & Fireの「Let's Groove」とシェリル・リンの「Got to be Real」っていう2曲の曲を合体させて作ったんだけど、今Twitterとか見てると「アースっていうバンドがドリカムをパクってる」っていう人も出てくるわけ(笑)。

大森 あはは(笑)。

中村 でもそうなったときがホントの勝負だと思うんだよね。俺、アースのモーリス・ホワイトを大尊敬してて、自分の曲に参加してもらったときにモーリスに告白したのね。「私はあなたの作った音楽をさんざんパクって日本で今売れちゃってます」って。そしたらモーリスが「それでいいんだ」って。

大森 最高ですね!

中村 「私もジョン・コルトレーンFunkadelicKool & the Gangからいろいろ盗んでる。そこにオリジナリティを足して次の世代に受け渡すのがお前たちの仕事だ」って。それ聞いて俺もうめっちゃうれしくって大泣きして(笑)。

 

中村正人×大森靖子「私とドリカム2」対談 (3/4) - 音楽ナタリー Power Push

 

 

今、引き継がれてるこの音を止めちゃいけない。

この音楽のジャンルを、今の現代の価値観や彼のセンスに変換し創り上げて、伝えてくれてるんだよ。

 

この素晴らしい才能に、"パクリ"なんて稚拙な意見、言わんでおくれよ。

頼むから、若い芽を摘んでくれるなよ。